藤元健太郎のフロントライン・ドット・ジェーピー

2010年11月12日金曜日

pin@clip(ピナクリ)2010年バージョンスタート!

昨年から引き続き,今年も私がお手伝いしている経済産業省のe空間の実証実験として推進している「街中ソーシャルエンターティメントpin@clip(ピナクリ)」がスタートしました。今年の最大の特徴はぐるなび等の協力を得て渋谷の店舗にARマーカー(pin@clipマーカー)を設置し,iPhoneで読み取ることでクーポンやイベントなどの情報を入手できるようにしたことです。昨年よりもARマーカーを設置したことで,個店ベースの位置情報を正確に把握することができるため,位置情報連動サービスの可能性をより高めています。是非共通インフラとしてのpin@clipマーカーを恒常的に使うアイデアなどのご提案をお待ちしております!

看板に貼ってあるマーカー
店に入らなくてもマーカーから情報ゲット!


2010年9月21日火曜日

G空間EXPOで「e空間市場への挑戦」の講演をしました

パシフィコ横浜で開催されたG空間EXPOの「G空間活用サービス産業がもたらす、社会的意義と今後の展望」というセッションにおいて「e空間市場への挑戦」という講演を行いました。
今後注目されるAR,ARG,位置ゲームなどの現状とそれを活用する行動情報マーケティングなどについて話をしました。ちなみにe空間のビジネスモデル分類は以下ですね。

・送客モデル(人を店舗に送り込む,店舗→店舗,人→店舗のモデルも)
・予約モデル(席の予約,商品の予約,新しい行列)
・ECモデル(リアル空間での商品,ゲーム,デジタルコンテンツ販売の手数料)
・広告モデル(行動によるターゲティング広告,ローカル,ナショナルクライアント)


2010年8月25日水曜日

テレビ東京モーニングサテライト「フラッシュマーケティング」インタビュー出演

テレビ東京の「モーニングサテライト」の特集「ネット上の激安クーポン」(動画あり)のインタビューをが放映されました。放送では当然のように編集されまくりでグルーポンが日本ベンチャーを買収したコメントだけしか使われませんでしたが。。。本当はインタビューでは以下の話をしたのですけどね。

・フラッシュマーケティングは大幅値引きの話題性,twitterなどでバイラル効果が期待できる,リアル店舗が使える効果的なIT施策であるということが注目。
・ITによりリアルタイムに在庫や稼働率にあわせて実施できる施策が増えることが注目。
・それなりの高価な商品やサービスの世界観とこれまでの普通のクーポンの世界観と両面が日本では同時に増えていくだろう。後者が乱立するとブランドは普通のクーポンのようになることが懸念。
・今後はスマートフォンと位置情報連動が出てくるだろう。

2010年8月24日火曜日

クラウド時代のWebマーケティング戦略

NECBIGLOBEのCMSセミナーで「クラウド時代のWebマーケティング戦略」を講演しました。内容はだいたい以下です。


  • クラウド時代には企業はデータオリエンテッドでビジネスを考えることができるため,大規模なIT投資を意識せずに顧客とのコミュニケーションモデルを最適化する組織構造に変えるべき。
  • その中でWebサイトはダイレクトコミュニケーションの中心になり,さらに店頭,街中までダイレクトコミュニケーションは広がる。
  • ダイレクトコミュニケーションができるということは顧客との関係が可視化することができ,PDCAをリアルタイムにどんどんまわしながらビジネスをできることになる。
  • 戦略的にも顧客コミュニケーションというマーケティングが企業にとって重要な機能であり,トップの意識改革と組織改革を考えるべきタイミングに来ているのだろう。

2010年7月27日火曜日

中国と日本のECビジネスの違い

今回のコミュニティデザイン研究所の研究会ではヤフーの今村氏と中国市場戦略研究所の徐氏をお迎えして研究会を開催しました。ヤフーはタオパオと提携してスタートした相互接続のECサービスについて状況を説明してもらい,徐さんからは中国のECの現状を説明してもらいました。今回の研究会で何より一番の違いを感じたのは
「中国のECサイトではチャット機能が実装していなければ行けない」
というところでした。ある意味自動販売機的なところからスタートした日本のECと違い,中国ではインターネット利用の中にQQのようなチャットサービスが普通に溶け込む中で,店舗とのコミュニケーションは必然なのでしょう。タオパオも24時間365日1500人のカスタマーサポートがチャットも対応できるようになっているそうです。逆に日本のインターネットはメルマガ文化からスタートしたこともあり,日本のECサイトではメルマガが欠かせないコミュニケーションツールですが,徐氏曰く「中国のECでメルマガやってのダメね。」だそうで,この違いは大きいと感じました。そもそも「インターネットはリアルタイムで顧客とコミュニケーションできるツール」という原点があるなあと感じました。日本企業がTwitterにとまどうところもありますが,中国でECやるならその対応は必須のようです。

2010年7月16日金曜日

JIPDECのシンポジウムのパネルディスカッションに参加

JIPDECのイベント「次世代電子情報利活用推進シンポジウム」のセッションで慶応の武山先生,国領先生と経産省の村瀬情報経済課長と一緒にパネルディスカッションに参加しました。
私のプレゼン趣旨を要約しますと,
・利活用するなら工業化社会のIT化は終わりで,ITをベースにした新しい社会システムに移行する必要がある。
・そのためには情報の共有と流通を促す仕組みが必要。
・共有と流通を阻害するプライバシーと著作権は考え方を変えないとダメ。特にプライバシーはパブリシーと呼ばれる新しい考え方が出てきているぐらい。
・情報の共有と流通をベースにすれば知識情報そのものの価値から対価を得るような第四次産業と呼ばれるような産業モデルも成り立つ。
・そのためには既得権益に対するイノベーションを守る必要がある。イノベーションを起こす人達こそが弱者で,これからの政策は生活者だけを弱者と見るのではなく,イノベーションを起こす人達を弱者と考える政策が重要。
という感じでした。

マクドナルドの「マックでDS」がドイツでスタート!

マクドナルドの「マックでDS」がドイツの10店舗でスタートした。
これは非常に素晴らしいことだと思う。「マックでDS」はマクドナルドに行くことで初めてWifi経由で任天堂DSにポケモンのモンスターをダウンロードして入手できるなどのサービスで,日本ではスタートしてすぐに子供達がマクドナルドに殺到し,売上が向上したという効果を出しており,リアルな店舗へITを誘導する仕組みとして非常に面白い仕掛けである。これが世界企業であるマクドナルドの他の国に展開できたということは,日本のサービス業の新しい価値創造のイノベーションが輸出可能であることを証明したと言えるだろう。リアルなサービス業とゲームやコンテンツビジネスを連動させたビジネスモデルのイノベーションは大きなチャンスがまだまだあるはず。