藤元健太郎のフロントライン・ドット・ジェーピー

2014年3月26日水曜日

日経新聞のスポーツ記事の秀逸さ


始球式は何のため? 球界のためでしょ


ついつい我々はプロ野球選手は見た目や打ち方などをそのままその人の人間性に当てはめがちだ。豪快なスイングをする人は豪快な人だと思うし,ファールで粘る人は人間的にも粘っこい,おでこで球を受ける人はおっちょこちょいだと。長島茂雄が実は努力家で計算していた人だということは最近でこそ広まっているが,みんな感性の天才と感じていたに違いない。そういう意味で日経新聞のスポーツコーナーが採用する評論家の人達の文章には驚きを持つことが多い。文章から引き出す野球人のあらたな面や過去の真実などが短い文章でも濃密なドキュメンタリーになる。長くコラムを続けていた豊田泰光さんのコラムは視点といい,他のスポーツ紙では語られないような側面が描かれ毎回とても楽しみにしていた。そしてこの広沢さんの記事はまたまたびっくり。彼の現役時代からはやはり想像できない(ごめんなさい)秀逸なコラム。編集者の引き出し方がうまいのかも知れないが,しっかり調査もしたことも伺え,世の中に対する提言でもある良記事だ。グラウンドで我々が見ていることは野球のほんの一部でしか無いことを彼らは教えてくれる。

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