藤元健太郎のフロントライン・ドット・ジェーピー

2014年6月10日火曜日

旅行収支44年ぶり黒字 成熟国家への転換

旅行収支44年ぶり黒字 4月、訪日外国人が急増



旅行収支がオリンピックよりもはるか前にまさかの黒字。一方で貿易収支の赤字は慢性化しており,原発停止によるエネルギー輸入の増加要因はあるものの,すでに家電輸出の落ち込み,電子部品の輸入など構造的な貿易収支の赤字が定着しており,日本は典型的な成熟国家になりつつあると言える。ますます日本人の生き方やライフスタイルそのものを魅力的なものとして世界の中で付加価値を持たなければ行けない時代になりつつある。そのためには日本人一人一人が毎日人生を楽しんでいることが何より大事。毎日自殺したいと思っているような国民が多い国に旅行に行きたいとは思わないし,そんな国民の生み出したブランドのプロダクトに高いお金を払わないだろう。旅行収支の黒字は「日本はよくわからないけど日本製は安くて性能がよい」から「あの日本人の生活が素敵だから買いたい,訪れてみたい」への転換が確実なものになったということだろう。それはつまりSONYやHONDAのような謎の無国籍企業中心で戦う時代は終わり,旅館を世界に展開したり,LVMHグループのようなライフスタイルの付加価値で勝負する企業が出てくる必要があるということなのだろう。

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